はじめに

一般社団法人日本オイリュトミー教育芸術協会
EAJ The Eurythmy Association for Education and Art of Japan

ごあいさつ

写真は、東京オペラシテイの中にある小さな音楽ホール・近江楽堂の天井です。(現在は改修中。)丸に十字。〇と十は、二つの大切なかたちです。球体である世界。世界は輪。その中で生きる命、自然、人。みな、輪の中で回転運動をしながら生きている。それを支えるのは軸。人もまた、生きていくために、自分の中に軸を持たなければなりません。〇と十字には中心があります。人の中心が小さな自分だけに占められてしまい、したいようにし、欲するものを得ようとすれば、周りの命と世界との調和が壊れていくでしょう。

でも、本当は、「人の中には森羅万象のすべてがある。(聖ヒルデガルドの言葉)」一人一人が小さな宇宙であり、波紋のように重なり合って、大きな世界と響きあっているのです。

オイリュトミー、それは美しい調和を生み出す運動芸術です。表現芸術であり、教育芸術であり、治療芸術ですが、それ以上に、誰の中にもある新生力・調和の力を目覚めさせる動きです。

35年前、オイリュトミストとして、この新しい芸術を職業として働き出して以来、教育の場で、舞台表現の場で、祈りの舞の場で、多くの体験と学びを重ねてくることができました。

私もまた望まずして気づかずして、小さな自分の都合を優先し、生活しているだけで、地球の自然に大きな負荷を負わせている人間です。オイリュトミーはその私に、自分を明け渡して、美しい言葉と音楽を動きで奏でること・子どもと人の成長に付き添うことを学ばせてくれました。

オイリュトミ―と共に生きる素晴らしさ、一人ひとりの全存在が言葉と響きを奏でる楽器となれる喜びを、出来るだけ多くの人たちに伝えたい。オイリュトミー芸術がさらに育っていく器を持つために、この一般社団法人をつくりました。小さく生まれて大きく育つ、そんな場でありたいです。

EAJ 一般社団法人日本オイリュトミー教育芸術協会 代表理事 はたりえこ(舞台名はたりえ)

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